深海の底・・・

深海に落ち込まないようにつなぎとめていたロープを引いてみた。
するとロープの端がするすると手元に引かれて来た。
ロープは何処にもつなぎとめられていなかったのだ。
それに気がついたとたんに深海へと沈み込んで行った。

命の限界というのは、希望を失った時だ。
明日はないと思ったとたんに生きる力が消えて行く。
まるで人間の抜け殻のようだ、そこには心をうつドラマはない。

夫婦50割引で映画が安く見れるようになった。
藤沢周平の映画は必ず見ている。ジブリの借り暮らしも先週見てきた。
「必死剣鳥刺し」にはため息をついてしまった。

◇◇
物語は、主君の側室を刺すところから始まる。
主人公は愛妻を失い生きる力を失っていた。
武士が生きるということはどう死ぬかである。
妻を失った悲しみゆえの自死はありえない。
そこで、藩の毒女たる主君の側室を刺殺し、その罪によって死ぬこと決心した。

物語は藩の権力争いに流れ込んで行く。
その思惑から死罪を免れて謹慎となるが、
その世話をした亡き妻の姪の真心に動かされて、
一度は抜け殻になった主人公は再び生きる心がよみがえって来る。
そして、ラストの殺陣と必死剣である。
◇◇

深海の底はあるのだろうか、沈み続けながら、すっかり諦めているようだ。
そこからの帰還、これが今の課題、つづきます。



Category: 今日のコラム
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